岡潔という数学者の名言と奇行から見える天才について
僕が岡潔って天才数学者を知ったのは本屋で「〇ン・ピー〇」の新刊を探していた時。
たまたま目に留まったその本(タイトルは忘れました)を手に取った時に岡潔を知りました。
「〇ン・ピー〇」の新刊は無事購入して満足しましたが、妙に印象に残ったいかにも昔気質の頑固そうなおじいさんの顔と名言が頭に残っていたので、暇つぶしに記事にしてみたいと思います。
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岡潔(オカ キヨシ)って誰?
岡潔は1901年~1978年に生きていた日本の数学者です。奈良女子大学で名誉教授に就いていました。
驚くべき数学的才能とその奇行から数多くの本では「天才」として紹介されています。
「オカ キヨシ」という天才集団だと勘違いされるほどの偉業
ドイツのベンケ教授の出した多変数函数論についての三つの問題を、見事に解いてみせた。
岡潔については上のようによく紹介されていますが、何のことか全くわからないしすごさが全然伝わってきません。「多数函数論」ってそもそも読み方すらわからないんですけど。なんでハコダテ的な字が入っているの・・・
そこで受験生時代は数学が好きだった僕が「多数函数論」について調べてみましたが、
要するに複素数(実際は存在はしないけれど理論上は存在を認められる数値)を空間の概念に発展させた関数論ですね!キリッ!
常人に理解できるのはここまでです。そもそも存在しない空間を前提にそれを数式化するなんて毎月宝くじ買い続けて一生のうちで1等が当たる確率求めるよりもずっと異次元なレベルなんで。天才にしかできません。
岡潔はその独創的解法をフランス語の論文で発表してそうですが、
あまりに斬新なその切り口に、ヨーロッパの数学者は「オカ キヨシ」を天才的な若者の数学集団の総称だと思っていたそうです。招待はちょっと風変わりな頑固じいさんだって言うのに。笑
教育者としても優秀だった!
ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹、朝永振一郎といった大学者も岡潔の授業を受け、
「めちゃくちゃ刺激的だった!」
と言っていたというのですから、数学者としてだけでなく教育者としてもその天才ぶりは光っていたのでしょう。
天才ゆえの名言
通常名言って誰にでもすぐに理解できますよね?
まぁだから名言なのですが、岡潔の名言は理解するのが難しい!でもそれゆえに何となく考えてみたいものが多いんです。
数学は印象でやるもので記憶はかえって邪魔になる。忘れるものはドンドン忘れて行く。これが極意です。
→なんかドランゴン桜の柳先生が言いそうな言葉ですね!
私は三日かからねば、つまり二晩寝なければ解けないという問題から「問題」と呼ぶことにしている。
→かっこよすぎ・・。明日からヘビロテ決定。
人は極端になにかをやれば必ず好きになるという性質をもっています。好きにならぬのがむしろ不思議です。
→「好きこそものの上手なれ」の前段階の名言ですね。堀江貴文さんが言いそう。
オリジナルは生命の燃焼によってしか作れない。
→はい師匠。このちんけな生命で良ければ大燃焼します!
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天才ゆえの奇行
岡潔は天才ゆえに家族から見も理解できないような奇行の数々を繰り返していたそうです。
・3年間一度も歯ブラシを使ったことがない
・長靴が好き。1年間ずっと長靴。夏には「こうすれば冷える」と言って冷蔵庫の中に長靴を入れて履いていた。
・いい考えが浮かぶと道端にしゃがんで小石や木の枝で1時間・2時間と数式を書き続けていた。
・勤め先の大学へ行く途中、お地蔵様に小石を投げつけ当たれば大学で講義をし、外れれば家に帰っていた。
完全に子供じゃん!
でも天才ってこういうクソガキぽっさも含めての天才なんでしょうね。
自分の信じたことをする。好きなことに人目を気にせず没頭する。そうしているうちに「多数函数論」なんてわけのわからない大難問も解いてしまう天才性を発揮するんでしょう。
人目を気にして窮屈に生きている人が多い今日この頃、岡潔という天才数学者の生き方はなかなか教訓に満ちていると思いました。
ではでは!!
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重複、既読ならご免なさい。
お仕事のリフレッシュや脳トレにご利用下さいませ。
物語が観光地と絡むと興味が倍増します。
岡潔の歩いた辺りが舞台です。
>omachiさん
コメントありがとうございます!
「北円堂の秘密」ですか?読んだことないです!
検索したら確かに出てきましたので、読んで感想
でも書かせて頂ければと思います!
記事読ませていただきました。すごく面白かったです!!
自分は岡潔と言ったらレヴィの問題や層コホモロジーという印象が強かったので、多数関数論という見方が非常に新鮮で、岡潔の新しい解釈を見たような気がしました!