“言の葉の庭”の良さが理解されていないみたいなので視聴した感想

“言の葉の庭”と言えば「君の名は。」の大ヒットで一躍時の人となった新海誠監督初の「恋の物語」とされるアニメーション映画。ずーっと観たいなー視聴したいなー鑑賞したいなーって思ってたんだけど2013年のアニメーションなんか今更見てもこの話題で盛り上がれる友達なんかいなよなーとか今更キモがられるだけだよなーとか自分に都合のいいいろんな理由をつけて観てませんでした。

言の葉の庭,視聴,感想

そんな僕が4年の時を超えついに“言の葉の庭”を観るに至ったのも、お近くのゲ〇で「君の名は。のDVD販売企画!新海誠特集~!」なるものを目にし、「これもきっかけやな。借りたいとおもってたの全部レンタルされとるし。」と思ったから。ってことで視聴し終えての感想をズケズケと自由に書かせていただきまっする。

映像美が素晴らしすぎる!(とか誰でもかいてるからどうでもいいか。)

とか言いつつも新海監督の作品を見るといつも感嘆とさせられるのはやっぱりこれ。

言の葉の庭,視聴,感想

舞台となっている新宿御苑の緑あふれる風景とか雨一粒一粒形が違う描き方とか、雨が降ったときの光の反射具合とか、もう彼(新海監督)はどんな繊細な心と目でこの汚い世界を見ているのだろうかと関心を通り越して感激されられると同時に、汚いものを「汚い」としか見れない自分の精密butお粗末な目にがっかりさせられる。。

そういえば僕の大好きな漫画(全然有名ではない)の中で阿志泰(アジテ)って悪キャラが「人間の感覚器官ってのは実に曖昧なものなんです。心がこうだと決めれば目や鼻はそれに追随する、そういうものです」「人間は所詮みたいものだけを見る、私が利用したのはそれだけです」なんてことを言ってたのを思い出しました。悪キャラのくせに随分と考察のし甲斐があるセリフを言ってくれてますが、これによると新海監督の描き出す世界がかくの如く美しいのは新海監督の心が美しいからであって、僕の見ている世界が汚いのは僕の心がどす黒く汚れているからというなんとも虚しい結論に達しました悲しい。(あわわわ・・なにを目指してこんな残念なこと書いてるの自分?)

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別にメッセージ性は強くない!笑

全然ダメだしのつもりじゃないですよ、いや!ほんとに!笑

この「言の葉の庭」は決してメッセージ性が強い作品ではないです。教師と生徒の禁断の恋を描いて「恋のする気持ちは恋する二人の立場を超えるんだゼ!」とかが主題なわけではないし、歳の差のある二人の出会いを持ち出して「27歳のユキノと15歳のタカオだって、loveパワーで時を超えるぜベイベー!」ってことを伝えたいわけでもない。人によっては1回見ただけじゃ「え・・・結局何が言いたいの・・・?」ってなるのも容易に想像できる内容なので、きっとこの作品の評価は「良かった!」:「何がいいのかわからん」=3:7くらいなんじゃないかなーと思うんでやんす。

でも個人的にはそこがこの作品のいいところというか、新海誠監督の作品が一定層の支持を得ている所以かなーとも思うんです。その作品を通じて何を感じてもらうかは視聴する人に委ねて、委ねるだけの責任を、細かな映像や挿絵、曲やストーリーにさりげなくちりばめることで果たす。これって一義的に「これを感じやがれ!」って乱暴に投げるよりもずっと難しい“技”なような気さえします。

一人で歩くことができなくなった全世界の人にこそ送りたい!

僕個人が感じたこの作品の「委ね」はまさにこれ。人ってそんなに強くないから、自分の足だけじゃ歩けなくなることってあるじゃないですか。頑張らばきゃ!って思っているんだけど何か力が湧いてこなかったり、一歩前に足を進める勇気が出なかったり、そんなダメな自分のこと考えて自虐的な螺旋迷宮に迷い込んだり。

言の葉の庭,視聴,感想

でもそんな時は誰かの力を借りればいいんだなーって。あれだけ自分の頭の中で考えて悩んで、「自分、がんばるんば!」とか言い聞かせてもびくともしないくらい動かなかった手や足が、誰かの存在だけで躍動を取り戻すって、そういうことに気づかさせてくれたような気がする。

そいう意味では言の葉の庭は新海監督初の「恋の物語」かもしれないけど、自分らしく歩けなくなった悩んでいる人へおすすめしたい「自分との向き合い方」の物語のような気がしてます。キャッチコピーの「“恋”より昔。“孤悲”の物語。」ってのもそう考えたらなんかすっきり心に入ってきた。

だからこそキャラクターの設定は秀逸極まりないと思いました。男子生徒から惚れられて、その生徒の彼女から逆恨みされて・クラス全員から嫌がらせされて学校に行くのが怖くなってしまったユキノ先生。(首謀者の相澤って女がユキノ先生の足元ってか“足”にも全然及ばないブス女魅力がない女で、タカオに平手ビンタくらわされたときは超スカッとした!へへへへえぃぃぃ!!ざまぁーみー!!!)そんな彼女と雨がきっかけで出会った靴職人を目指す15歳のタカオ。新海監督もインタビュー動画で言っていたけど、靴職人てのは靴をつくる職人で。靴ってのは人が前に歩くのを助けるためのもので。そんな出会いでユキノ先生はタカオに救われ、前に歩き出すことができて今では糸守町の中学校で古文の先生として元気にやってるっていうんだから、うまいなーと思います。

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ユキノ先生の足だけでも見る価値がある(←真顔)

言の葉の庭,視聴,感想

言の葉の庭,視聴,感想

この作品には山場というか「このシーンだけは後悔させんから観て!」ってシーンが2つある。そのうちの一つは間違いなく「タカオがユキノ先生の靴をつくるために、彼女の素足に触れるシーン」。ここで間違いないっしょ。「素足に触れる」とか書くとなんか大人な世界をイメージさせてしまうかもしれないけど(笑)、観てもらえばそんなこと想像した自分の浅はかさや低俗さに消えてなくなりたくなるはず。

あんなに美しいシーンがアニメーション作品の中にあったでしょうか。普通に考えれば「教師と生徒」というあぶない関係であんなシーンを見たら大人心目覚めるんだと思うんですが、そんな下衆な心も目を覚まさないほど、神秘的に描かれてます。

これ見せられたら相澤だかなんだか知らないけど、「私の顔なんかユキノ先生の素足にも遠く及ばないんだな・・」って常識のかけらが彼女にもし残っていたなら認めざるを得ないでしょう。

最後にユキノ先生がタカオに飛びつくシーンについて

言の葉の庭,視聴,感想

当然だけどここが言の葉の庭のクライマックスシーン。家庭環境もあって15歳という年齢には似つかわしくない程礼儀正しく、落ち着いていたタカオがユキノ先生に感情を大爆発させるシーンは、入野自由さんの熱演もあって感動するシーンでした。ここら辺で目がむずむずしてきた。

そんなタカオを見てついにユキノ先生も感情大爆発。裸足で駆け寄ってタカオに抱き着いて声をあげて泣いたシーンで僕の涙腺も大決壊。

そんな中でどさくさまぎれにユキノ先生の頭を抱えるタカオを見て最近の中学生も捨てたもんじゃないなーなんて少し笑ってしまったけど、新宿御苑のあの場所の外でお互いの本当の感情を確かめ合えたのはなかなかいいエンディングだと思った。

あと、上の画像が丁度そうなんだけど、これまで「まるであの人は世界の秘密みたいだ」だった、どこかミステリアスな雰囲気をもっていたユキノ先生がすごく無邪気な子供みたいに描かれていたことには言い知れぬギャップを感じて惚れた。

まー抱き着いて泣きじゃくっているときにタカオの肩の上でミステリアスな表情してたらそれは血も凍りつくホラーになっちゃうんだけど。笑

たった46分間なので見てみてもいいんでない?

たった46分で終わるストーリーです。

暇な日の46分なんてボケーとしてるかゲームやるか惰性で本でも読むか鼻くそでもほじってればすぐ過ぎる時間でしょ?であればあなた好みかどうかはわからないけれど言の葉の庭見た方がよっぽど人生にとって有意義な時間にはなりますよ。

僕はどす黒く汚れた心を浄化するためにもう一回観てみようと思います。

 

ではでは!

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