興行収入150億突破の映画「君の名は。」の感想と考察!

君の名は,感想,

こんにちはノアです。

ずっと「君の名は」について書こうと書こうと、書きたいと思っていたんですが、

この話なかなかネタバレなしに感想書くのは難しい、というかたぶん無理なので今になってしまいました。

 

まー、8/26に一般公開が始まってそろそろ2か月が経つので、見に行こうと思っている人はもう既に見に行っただろうということで書くことにしました。

 

最初に断っておくと、まだこれから初めて見に行く予定の人は読まない方がいいかも。完全にネタバレしてます。

まー、これ読んでから見に行ってもらうとより深く楽しめるように書くつもりではいますが!

また、1回見た人はこれを読んで2回目を見てくれたら嬉しいです。たぶん相当深く味わえます。

この映画、とても不思議な力を持っていると思っていて、なぜかはっきりはわからないけれど2回も3回も見たくなるんですよね。ちなみに僕は3回見に行きました。よっぽど好きでない限りわざわざ2回以上映画館まで同じものを見に行くことはない僕なので、正直自分でも驚いていますが、それだけよかったんですよね、「君の名は」。

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いい意味で期待を裏切ってくれる映画だった!

この映画、いい意味で予測の範疇を超えているところがこれだけヒットした理由のような気がします。たぶん「君の名は」を見に行ってない人の多くは「人生が入れかわって恋愛に発展するとかよくある王道パターンじゃん」とか、「映画館まで行ってアニメ見る気にはならないよね。しかもベタなあらすじだいたい想像できるし」って考えてる人が多いと思うんですよね。

実際僕もそう思ってました。でも今では「気には食わないけど、ヒマだし時流にのって見に行ってみるか!」と劇場に足を運んだ自分をほめてあげたいです。久しぶりのファインプレーだったなと。笑

そのくらいこの映画は期待を裏切ってくれました。

たしかに「恋愛」も一つのテーマとして存在するストーリーではありましたが、それはメインのテーマではなかったですよね。

前半は瀧と三葉が夢の中でお互いの人生が入れ替わり、そんな中で心の距離を近めていく内容なのでいわゆる「王道のラブストーリー」でしたが、「時間軸が違う」「三葉は3年前に糸守村に落ちた彗星の災害で死んだ」などが明らかになる中で、「およよ・・?」となっていくわけです。このあたりから急にシリアスで深い内容になり、この作品にぐぐっと引き込まれました。

まさか瀧が入れ替わっていた三葉は3年前に存在した糸守村の女子高生で、すでに過去の人だったなんて予告動画見た段階じゃ予測できませんもんね。「恋愛」というよりも「時空を超えた想い」=「結び」の物語だなんて、完全に予想が裏切られました。

きっと「こういうストーリーなんだろうな」と予告動画で思わせておいて、実はもっと根本的なテーマを語っているという裏切りが、観客の心を掴んだ理由なんじゃないかな。しかもそのテーマは普遍的で、「自分にもこういうことがあるのかな・・」と自然と自己に投影できる形で表現されているところが、「君の名は」という作品のすごいところだと思います。

瀧も三葉も、最高にいい!

君の名は,感想,考察

人から指示されるストーリって必ず人から愛されるキャラクターの存在があると思うんですけど、「君の名は」は本当にキャラクターの魅力が光ってる。

瀧はいかにも都内の高校生という感じがして、それでいてすごく純粋な気持ちを持っている少年。それが「目」の描写から伝わってきますよね。

三葉はいかにも田舎で育った女の子という感じで、とにかくめちゃくちゃかわいい。笑

この作品は主人公が多くを語るわけではないけれど、顔の表情とか声とか仕草で二人の心情が本当にうまく伝わるようにつくられていて、「またこの二人に会いたいなー」と思わせる魔力みたいなものを持っている。

あと、二人とも声が本当にいいですよね。瀧の声を演じた神木龍之介さんも、三葉を演じた上白石萌音さんも、神だと思います。

神木さんの声は以前から好きで、瀧の声をやると聞いたときは見に行く予定もないのにテンションあがってました。笑

上白石さんはあまり知りませんでしたが、この映画で完全に崇めるレベルになりました。完全に三葉のイメージや性格にドハマり。最近売れているアイドルのかわいいというかなんか甘ったるい声の人がやったら、ああはできなかっただろうなーと思うと上白石さんを起用した新海監督もすげー人だなーと思いました。

あとこの映画で気づかされたのは、こういうメインのキャラクターが二人出てくる話はそれぞれの声が合うとかだけでなく、二人の声がシンクロする感じも大事なんだということ。純粋でまっすぐな声が本当に融合している感じで、お互いが掛け合う場面とかは奇跡の組み合わせだななんて感じて鳥肌たちました。「もしかして・・オレ(わたし)達・・夢の中で・・入れ替わってる!!」とかラストシーンの「君の・・名前は?」のとことかです。

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映画のための音楽なの?音楽のための映画なの?

君の名は,感想,考察

風景描写の緻密さやリアルさはよく話題にされていますが、僕が本当に驚いたのは音楽とのマッチング度合いの高さ。ここまで来ると映画のためにある音楽なのか、それとも音楽を引き立たせるために映画があるのかわからないレベル。

瀧や三葉の心情、ストーリーの進行と寸分の狂いなく合致してて、これもこの映画を際立たせている一つのポイントだと思いました。オープニングで流れる「夢灯籠」の時点で「うわぁぁーきたー!!はじまるぅぅっー!!!!」ってなります。笑

今回作中のすべての楽曲を新海監督が大好きなRADWIMPSが手掛けたそうですが、本当に奇跡の組み合わせだと感じてならない・・これが違う曲だったらここまでの作品になってないと思うんです、真剣に。

キーワードとなる「組紐」

「君の名は」では日本古来の神道の考え方が使われていて、組紐や口噛み酒による「結び」も神道の概念でした。「万物は自然と発生し、交わり、離れ、一つになる」みたいなことです。だから一葉(三葉のおばあちゃん)も「時間も流れ・交わり、時に絡まり、またもとに戻り・・」みたいなことを言っていましたね。

三葉が暮らす糸守村ははるか昔から組紐の伝統を守り続けてきた村で、その組紐が瀧と三葉を結ぶキーアイテムになっていました。で実は、「瀧と三葉の時間軸が違う」ということも、ひそかに組紐が示していたことに3回見て気がつきました。

君の名は,感想

わかりましたよね?これはお互いがお互いを「あの女/男はー!!」と自分の顔(入れ替わりが起これば相手の顔)に落書きをしている場面ですが、よく見ると瀧の手首と三葉の髪に例の組紐が同時に存在しています。

細かいんですが、入れ替わっているときは瀧(中身は三葉)は手首に組紐をしていないし、三葉(中身は瀧)の結留めもあの組紐ではありません。三葉(本物)は組紐を引き出しの中にしまっていたし、瀧(本物)も誰からもらったのか覚えてはいない組紐を大切なものだと感覚で悟り大切にしまっていたからお互いわからなかったんでしょうね。(ちなみに入れ替わりが起きているときの三葉(つまり中身は瀧)の髪型は三葉(本物)がいつもしていた髪型よりも単純なポニーテールになっています。)

つまり上の場面はお互い本物の自分の体であり、それぞれの「現在」です。

瀧は3年前に知らないうちに三葉に出会って組紐をもらっていますし、この時の三葉はまだ瀧に会うために東京に向かっていませんから、お互い同じ組紐をもっているってことになるんですね。実はこのあたりから「二人の時間にはずれがある」ってことを証明していたんですね。

このへんの細かい伏線というか描写は、2回目以降注目して見るとおもしろいですよ。

瀧と三葉が目覚めると泣いていた理由

君の名は,感想

これは映画を見た人の中でよくあがっている疑問ですね。確かに様々な解釈を可能にする表現で、そもそも一つの答えがあるシーンではないと思うんですが、僕なりの解釈を書きます。

どうもこの涙の理由を知るヒントは映画が始まる冒頭の三葉のナレーションと、神的なシンクロを見せるRADWIMPSの音楽に隠されているように思います。

物語が始まる冒頭、三葉がこんなことを言います。

「朝、目が覚めるとなぜか泣いている。そういうことが、時々ある。」

つまり、目覚めたときに涙を流すシーン自体はこの一カ所しかありませんが、こういうことが「時々ある」んですよね。それに続く瀧の言葉は、

「見ていたはずの夢は、いつも思い出せない。」

です。だから、そもそも瀧も三葉も、なぜ涙が勝手に流れるのかなんてわかっていないんですよね。感情で泣いているんじゃないってこと。

 

そして、エンディングを飾るRADWIMPSの「なんでもないや」の歌詞にこんなのがあります。

「嬉しくて泣くのは 悲しくて笑うのは 君/僕の心が 君/僕を追い越したんだよ」

また、「前前前世」の歌詞にこんなのもあります。

「心が体を追い越してきたんだよ」

瀧も三葉も、目が覚めると夢の中で相手の人生を生きていたことを忘れてしまいます。それどころか夢の内容も、入れ替わっている相手の名前すら記憶から消えていってしまいます。記憶には相手が残らないんですね。

でもきっと、心では覚えているんですよね。「大切な人だ」って。

だから「君/僕の心が 君/僕を追い越して」涙が自然と流れるんだと思います。

物理的な身体とか、記憶から消えても心は決して忘れない。どこかで覚えている。

だからこそ片割れ時に二人の心が通じあい、逢えたんでしょうね。

 

また、二人が涙を流した映画のシーンは、お互い最後の入れ替わりから目覚めた直後です。だから三葉は「自分が行きたいデートに行けなかったから」涙を流したというのも一つかもしれませんが、瀧と夢の中でもお別れであることを心が覚えていたんじゃないでしょうか?

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奇跡を起こせた理由

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こういうタイムトラベル系の話って小説や映画だと良くあるテーマです。僕が先日呼んだ小説(最近よく書店に並んでる、タイトルが妙に気になるやつです。今後映画化されるらしい)も時間軸が異なる男女のストーリーでした。

そういう話の場合、大抵運命には抗えないってのが結論に来て、ゆえに切ない話になります。

主人公が「確定された未来」を知り、運命を変えるために抗い、もがきます。

でもどんなに頑張ったって、大抵運命は変えられません。「運命」だから。

 

「君の名は」でも、真実を知った瀧は運命を変えようと必死に行動します。三葉を飛騨まで探しに行って、三葉が暮らしていた糸守村は彗星の落下で壊滅したことを知り、三葉が3年前にすでに亡くなっている現実を突き付けられ、それでもそんな過去を変えようと「三葉の半分」である口噛み酒を呑み、彗星から村の人たちを遠ざけようと動きます。

しかし運命は簡単には変わりません。瀧だけではなく、三葉もド派手に転び、一時は諦めかけました。

 

でもこの映画の感動的なところは、「運命が変わった瞬間」というものがあったからです。

 

既に見た人はわかると思いますが、かたわれ時です。「夢から覚めても忘れないように、お互いの名前書いておこうぜ」と言って、瀧は三葉の掌に文字を書きました。「たき・・ではなく“すきだ”」でしたね。

あれは瀧がこの物語の中でした、最大のファインプレーだったと思います。だって単純に、「名前書いてないじゃんっ!!」ですもん。

 

たぶん瀧は最初から意識してあの言葉を書いたわけではないと思います。何となく、とっさにそう書こうと思ったのでしょう。人間は時に自分でも理解できない行動や、予定していない言動をふるまうことがあります。予定調和を超えた行動、あのメッセージが、確定された運命を変えた瞬間だったように思えるのです。更にいえば、あの時の瀧は彗星とか、もうどうでもよかったのかもしれません。だから「言おうと思ったんだ」と言っていましたね、「お前が世界のどこにいても、必ず会いに行くって」って。これは相手の生に執着するとかよりも、もっと大きな気持ちが込められている言葉だったととることができるような気がします。

たぶん、最近話題になっているAIとかロボットだったら、正しく・合理的に自分の名前を書いていたでしょう。

そうしていたら、諦めかけた三葉に立ち上がって走り出す力は湧いてこなかったと思います。「名前は忘れたけど、大切な人が自分を大切に想っている」ということを掌のメッセージで感じることができたから、運命を変える力が宿ったんだと思います。

そもそも、三葉が瀧の掌に文字を書こうとしてペンを持った瞬間に消えたのは「かたわれ時が終わったから」とも取れますが、瀧のメッセージで運命が変わったからとも考えられます。かたわれ時は「あの世とこの世を引き合わせる時」のように描かれていますので、運命が変わって生きる可能性を手にした三葉は、自分の身体に戻る代わりに、あの場から消えたのは必然だったのかもしれません。

書き始めると止まりません・・・笑

いろいろ感想やら個人的な考察やら書き連ねましたが、全然書きたりません。笑

というか書いていたら、また見たくなってきたので、一度ここで終わりにします。

まだまだ三葉のお父さんや口噛み酒、ティアマト彗星等についても考えて書きたいと思っています。

まだもう少し公開していると思うので、もう一度映画を見てから書きます!

ではでは!

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